かつて地下鉄サリン事件を起こした宗教団体オウム真理教では特にクンダリニーの覚醒やチャクラの開発が重要視されていたようで、その後分派した団体でもインターネット上でwebサイトを見るとそれは引き継がれているようです。
また、ヨガ道場や気功教室でもそういったことを謳っているところが最近目につきます。
呼吸法や瞑想等、ヨーガや気功の技法を用いてチャクラやクンダリニーを技術的に半ば無理やり開発しようとすれば、時間はかかったとしても出来ないことはないかもしれません。
しかし、霊格(霊性)の向上を伴わないままにチャクラやクンダリニーを開発しようとすることは、言ってみれば、軽自動車にジャンボジェット機のジェットエンジンを搭載しようとしているようなもので、大変危険なことです。
結果は、オウム真理教を見れば一目瞭然でしょう。
超常の力に憧れ、テクニカルな訓練を積めばその力が手に入ると吹き込まれた多くの未熟な若者達がのめり込み、その結果、彼らの中では殺人やテロ行為まで正当化されていきました。
高学歴の若者が多かったことも一因でしょう。
勉学という地道な積み重ね作業が得意な彼等にしてみれば、地道な反復訓練を繰り返すヨーガの技法で手に入る力というのは、試験で良い成績を取るための勉強をすることと本質的に何ら変わらなかっただろうと思います。
私がイギリスにいた時、私のクリニックにクンダリニー覚醒に失敗したと思われる人がやって来たことがありました。
その人は40歳くらいの西洋人の男性で、インドであるグルについて修行していたのを、途中からグルのもとを離れて自分だけで修行するようになり、その後クンダリニーが覚醒しかけたそうです。
ところが、頭部まで上昇したエネルギーが出て行かなくなり「頭が焼けるように熱くて痛い」「苦しくてたまらない」「死にそうだ」ということでした。
しかし、時既に遅く、脳が焼き切れてしまった状態のようで「サイババにここへ行けと言われたから来た」その他支離滅裂なことを口走るまで悪化していて手が付けられなかったため、申し訳なかったのですが私の手には負えず、入院を勧めてお断りしました。
霊格(霊性)の向上を伴わない、単なるチャクラ開発やクンダリニー覚醒は、このように制御不能で分不相応なものを本人に背負わせることです。
当の本人は力さえ手に入れば良いと思うかもしれませんが、魂のレベルが伴わないのにそのような力を持ってしまうと、その人は周囲だけでなく自分自身をも滅ぼしてしまいます。
だからこそ、そこに到達するには絶対的に魂磨き、霊格(霊性)の向上が必要なのです。
私がいつも、クンダリニー覚醒やチャクラ開発といった技術的なお話をほとんどすることなく、それよりも「生き方」「幸せとは何か」「魂磨き」「霊格(霊性)の向上」といったことばかりお話するのはそのためです。
貴方の周囲にもしクンダリニー覚醒を謳う人がいたら、よく見極めることが大切です。
覚醒と言うにはほど遠い、少しクンダリニーエネルギーが上昇したくらいでも、神秘的な体験をすることはあり、同時に何かしら超常的な力を発揮することがあります。
その人の日常生活はどうでしょうか。
日常生活の中で魂磨きを実践し、霊格(霊性)の向上を本当に意識して今世を生きている人でしょうか。
制御不能な、分不相応な力を得ている場合、それは必ずその人の日常生活に現れています。
科学や技術も、心が伴わない悪魔のような人間がその力を悪用すればとんでもないことになります。
遺伝子操作、コンピューターハッキング、生物兵器、核兵器・・・。
どれも基となる科学技術は素晴らしいものですが、悪用する人間がいるととんでもないことになります。
身近なところではお金だってそうでしょう。
お金自体に罪はありません。
しかし、悪魔のような人間が大金を手にすればどう悪用されるか判ったものではありません。
霊格(霊性)の向上を伴わない、単なる技術的なチャクラ開発やクンダリニー覚醒は、いわば悪魔にとんでもない武器を与えることと同じです。
霊格(霊性)の向上が必要だからこそ、その壁を超えられる人は極めて少なく、無理やり超えようとすると前述のような弊害が起きるよう予め組み込まれているのだろうとも思います。
技術的にどういうプラーナルートを開発するとか、どうエネルギーを通すとか、そのようなことは瑣末なことです。
人は、その前にやるべきことがたくさんあります。
チャクラ開発やクンダリニー覚醒は、魂磨きの結果、自然に得られる「結果」であり、それを「目的」にしてしまうことは本末転倒です。
「力」は、その人にその力が必要な「時期」がくれば自然に身に付きます。
より多くの方が、魂磨きの大切さ、日常の中にこそ魂の修行のチャンスがある、と気付かれることを祈っています☆
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