昨日に続いて、ギリシャ、ヨーロッパEUの経済危機問題について。
ギリシャが、目先の借金返済のために借金を重ねて乗り切りながらも、一方で財政赤字を削減出来る見込みが無いというのであれば、被害を最小限に抑えるために、早めに経済破綻(いわゆるデフォルト(債務不履行))してしまうのも一つだという考え方があります。
かつてアルゼンチンが経済破綻したことがありました。
2001年11月のことです。
デフォルト(債務不履行)額は950億ドル。
史上最大規模のデフォルトと言われました。
その結果・・・
"1980年代に国民の約60%を占めていた中間層は2005年には国民の約20%となり、他方貧困率は2002年で53%に達するなど、かつてラテンアメリカで比類なき中流層の国だったアルゼンチンはもはや過去のものとなった。"(Wikipedia)
そうです。
国中で凄まじい下方向への変化が発生したことでしょう。
それまでの生活は成り立たなくなり、誰もが未来に希望を持てなくなったはずです。
この経済破綻によってアルゼンチンの国債は紙くず同然になったため、当然アルゼンチンの通貨ペソは暴落しました。
ところが・・・
ペソが暴落した結果、今度は輸出面で非常に有利になりました。
そして、アルゼンチンの実質経済成長率は2003年から2011年まで平均8~9%程度で推移し(2008年(6.8%)と2009年(0.8%)は除く)、現在まだ様々な問題があるもののアルゼンチンは投資先として再度見直されつつあります。
このようにアルゼンチンはつい10年ほど前に経済破綻しましたが、もし破綻が先送りにされていたら国際金融市場の被害はさらに拡大し、自身の信用回復にもっと時間がかかっただけでなく、被害を受けた対象(国、金融機関、企業、人々)の立ち直りにももっと時間がかかったことでしょう。
翻ってギリシャの場合、通貨がいわゆるユーロ圏17ヶ国で使用されている「ユーロ」のため問題はそう簡単ではありません。
まず、ギリシャが破綻すると影響はユーロ圏全体に広がります。
国に対する信用リスク(ソブリンリスク)が高まっていると見られているポルトガル、アイルランド、スペイン、イタリア等は特にその影響を受けますので、ユーロはますます下落するでしょう。
ところが、ギリシャには目立った輸出産業が無く、慢性的な貿易赤字です。
そのため、ユーロが下落してもギリシャではアルゼンチンのように輸出で外貨を稼ぐことがあまり望めません。
となると地道に内需を拡大していくしかありません。
しかし、経済破綻してしまうと失業率もインフレ率も跳ね上がりますから国内には貧困が広がり、内需拡大どころか縮小してしまうでしょう。
そして、ギリシャのデフォルトによってギリシャ国債を大量に保有するヨーロッパの銀行は連鎖倒産の危機に瀕します。
ヨーロッパ各国はそれを回避するために大量の公的資金(税金)を投入するでしょう。
結果的に各国の財政は悪化し、世界恐慌が始まる可能性があります。
しかし、このまま先送りしたとして、どちらにしてもそういう結果になるのであれば、冷静に考えてもっと早くそうした方が被害はより少なくて済むだろうという考え方もあります。
つまり、経済破綻が半年、一年と遅くなるたびに、ギリシャへ貸し付けて戻ってこない金額は増え続け、いざという時に連鎖倒産する銀行が増えてしまい、それを阻止するために必要な公的資金(税金)も増えてしまうからです。
また、ヨーロッパ全体、そして世界全体に影響が及ばないように、先にギリシャをユーロ圏から離脱させ、ギリシャの通貨は元のドラクマに戻すべきだという考え方もあります。
その場合、ギリシャは本当に酷い状況になるでしょう。
しかし、それでもまだ他の国々に広がる影響が最小限に抑えられるからです。
助かる者が多ければ多いほど、今度はギリシャを助けることが出来る者が増えることにもなります。
全員が助かる最善の策ではないにしても、次善の策といったところでしょうか。
私自身は、花が一夜にして咲かぬように、物事には自然が与えた時期というものがあると思っています。
大切なことは、起きた時にそれをどう受け止めるかということ。
そして、悪い事が起きる時には痛みを伴いますが、その痛みを感謝して受けられれば貴重な学びの機会となり、魂磨きとなります。
それは人も同じ。
良くないと思える事も、起きてしまった時には感謝して受けましょう。
そうすれば必ず次の道が開けます。
良い循環を呼び寄せるには「感謝」が一番近道なのです。
ヨーロッパEUの経済危機について考えるうちに、結局そんな想いに至った一日でした☆
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